ごあいさつ

 

小田実さんや大江健三郎さんらが「九条の会」を昨年6月に立ち上げられてから、全国各地に二千以上もの「九条の会」が結成されました。

 

私たちの会は2004年12月のある日の1通のメールからはじまりました。第一のメール「9条の会、豊中でたちあがっていますか?」返信メール「まだみたいです。今の日本はあの手この手で着々と戦争の出来る国になろうとしています。何か行動に移さなければ!」でした。そこでお互い友達に声をかけてともかく集まりましょうと、2005年2月4日集まったのがこの15人です。集まったとたんに、「平和憲法を守るためにとにかく声をあげましょう!」と一気に「九条の会・豊中いちばん星」の結成! 私たちはただのおばちゃんばかり、何の組織も母体もないまま「思い」だけで走ってまいりました。文字通り草の根の運動で、講演会も学習会もすべて手作りです。

 

今、こうしている間にもイラクをはじめ世界各地で武力が行使され、人が殺されています。恐ろしいことです。60年前の日本も空から焼夷弾が降りそそぎ、地上は火の海。人を殺し殺されるこの世の地獄。皆様の中にも体験された方は少なくないはずです。「戦争放棄なんて平和ぼけだ」という声こそ戦争の恐ろしさを知らない、平和の尊さに気付かない平和ぼけではないでしょうか。しかし、このままでは憲法は変えられ、戦争への道が復活してくる。私たちはそれを最も恐れています。

 

かって私たちは親にたずねました。「どうして戦争を止められなかった?」親たちは答えました。「仕方なかったんや」「みんなだまされてたんや」 私たちは仕方ないなんて言わない、だれにもだまされない、大阪のおばちゃんです。市民です。日本が再び危険な道に進まないように全力を挙げて見張っていこうと思います。今、計画されている改憲の本当の狙いを明らかにし、思想や立場の違いを超えて、市民が「9条を守ろう」という思い一つでつながっていくことが「いつか来た道」を阻止することになる、そう信じています。そしてこの運動は1年2年で終わるものではなく、私たち昭和の証人が退場したあとも、子や孫の世代に受け継がれる息の長いものでなければならない。それが「平和をつくる」と言うことだと思っております。

 

  みなさま、ご一緒に、知恵を絞って息長くさまざまな活動をおこなってまいりましょう。平和をつくる輪を広げてまいりましょう!

  2005年4月16日 
 九条の会・豊中いちばん星 

 

【結成時の呼びかけ人】

 熊野 以素     楠本 悠紀子    高宮 みか  鵜川 まき  筒井 百合子  岩崎 紀美子  浜田 悦子     田坂 百合子    葛西 芙紗  安達 みのり   上田 万里子  水野 寿子    安田 京子     坂田 慶子     上口佐知子